『ぼくの地球を守って』のkindle版1・2巻が期間限定で1冊99円だったので購入してみました。
通常は1冊628円です。
kindle版は文庫版なので全部で12冊です。
[まとめ買い] ぼくの地球を守って(白泉社文庫)もあります。
知りませんでしたが、1・2巻を購入済みなら、自動で残り10冊分のまとめ買いにしてくれます。(3巻以降はまだ購入してませんが、この機能は便利!)
はじめて読む1巻は新鮮?がっかり?
私はこの『ぼくの地球を守って』は、単行本は最終巻を以前に持っていて、雑誌で読んだり、立ち読みしたりと、ストーリーは知っていますが、実は1巻からちゃんと読むのは初めてです。
巻が進むにつれて絵がどんどん上手くなっていくんですが、1巻はまだそうでもないです。
下手ではないんだけど、神がかった美しさがある後半の絵と比べると平凡です。
ギャグ顔が多いのも1巻の特徴で、後半どんどんとシリアスな話になっていくので、ギャグ顔もするんだと新鮮な驚きがありました。
そして唐突な聖闘士星矢のコスプレ…。
本当に何の意味もなく登場人物が聖闘士星矢(だと思う)の恰好をする絵が出てくるんですよね。
シリアスな漫画なのになにやってるんだか…、と当時の流行りだったかもしれないけど、ちょっとがっかりです。
その他にも、時代の流れを感じる「ん?」と思う表現などがあったりするんですが、根本のストーリーが面白いので気にならなくなってきます。
それに、この作者さんは家族との何気ないやりとりが上手いんですよね。
そこは時代が移っても変わらないので、「こういうやりとり、あるある」と共感しながら読めます。
ストーリーを知らない状態で読みたかった…
1巻2巻と読んで思ったのは、『ストーリー知らない状態で読みたかった!』です。
ネタバレしてる状態で読んでも、伏線が張ってあって、キャラクターの心情など最後まで読んだからこそ分かる事もあって、十分に面白いんですよね。
でも、何も知らない状態で、やきもきしながら雑誌で続きを待つのはもっと面白かっただろうな…。
うまい具合にミスリードさせる仕掛けが盛りだくさんなので、文庫の2巻で明かされる真相にはリアルタイムで読んでいた読者は相当に驚いただろうなと思います。
私も驚きたかったな…。
ここまででも十分に濃いんだけど、ここから10巻分、更に面白くなっていくのがこの漫画のすごい所です。
連載中の人気をうかがえるエピソード
久美子と慎吾シリーズと言う漫画が、この『ぼくの地球を守って』と同じ雑誌に掲載されていました。
私はずいぶん後になって、この久美子と慎吾シリーズのファンになって単行本を買っていました。
その本の中で作者が、「雑誌の企画で久美子が『ぼくの地球を守って』の主人公のありすに勝ってしまい、中傷の手紙がたくさん来た」と書いていたんですよね。
これを読んだ時は「ふーん」と思う程度だったんですが、『ぼくの地球を守って』の2巻を読んでふと思いいだしました。
この2巻に出てくる、小学生の倫くんがラブレターを貰うエピソードが、まんま『久美子と慎吾シリーズ』の第一話と同じです。
『ぼくの地球を守って』の方が先に出た作品なので、『久美子と慎吾シリーズ』が真似したって事になります。
パクリと言うほどではないんだろうけど、主人公のたちの設定など、両方読めば相当に影響を受けている事がうかがえます。
この『久美子と慎吾シリーズ』の第一話は、作者が漫画家デビューする前に書いたもので、発表作として雑誌に掲載されたものらしいのです。(よくわからないけど、そういう制度があるらしい)
「発表作がシリーズになるのは珍しい」と作者が書いてましたが、もしかしたら『ぼくの地球を守って』の大ファンの作者が思い付きで書いたら、大人気になってしまい困惑していたのかも…?
『久美子と慎吾シリーズ』の設定のアイデアは別にあると書いてあったので、『ぼくの地球を守って』と似てしまったのは偶然だったのかもしれませんが、読者の方は違いますよね?
この、設定が似ているだけの作品をシリーズ化させてしまうほどの熱狂的ファンが沢山いたんだろうな。
と、当時の熱狂ぶりを想像してしまいました。
まとめ
ストーリーやキャラクターについて書きたいことが沢山ありますが、ネタバレなしで読んでもらいたいので、何も書けませんでした…。
ふるい漫画だとバカにしないで読んでほしいけど、『東京タワー』が物語のカギになってくるんだけど、現在の子たちは『東京タワー』に特別な思い入れはないんだよね?
未来的な感じがしたり、90年代ごろまでの『東京タワー』の特別感はすごかったんだよー。
今の子には『スカイツリー』だったらいいのかな。